北区 曹洞宗「天寧寺」 ~西陣織屋が金襴をさがして

改めまして、あけましておめでとうございます。
我が社は今日から仕事始めです。今年も何卒岡本織物株式会社をよろしくお願いいたします。

先日、道を歩いていると、たたずまいの綺麗なお寺を発見。
ちらっと見ると中に入っても良さそうです。
「おじゃましま~す。」と入ってみましょう。

あら?門からしてなにやら、違うような・・・。

曹洞宗 天寧寺 「額縁門」
曹洞宗 天寧寺 「額縁門」

よく見てみますと、比叡山が美しい!

曹洞宗 天寧寺 「額縁門」
曹洞宗 天寧寺 「額縁門」

ちょっと雪の降った比叡山がまるで門を額縁のようにたたずんでいます。この門、素敵です。横の木札を読んでみますとなるほど!

洞宗 天寧寺 
洞宗 天寧寺

山号は萬松山(ばんしょうざん)と号し、曹洞宗に属する。当時はもと会津若松(福島県)城下にあったが天正年間に天台宗松陰坊の遺跡といわれるこの地に移転されたと伝えられている。その後天命の対価により堂宇を焼失したが本堂は文化9年に書院は天保11年に再建された。
本堂には仏師春日作と伝える本尊釈迦如来像、観音堂には後水尾天皇の念持仏十一面聖観音像及び東福門院の念持物薬師如来像を安置している。
境内墓地には江戸時代の茶人として有名な金森宗和、剣道示現流の開祖といわれる善吉和尚らの墓がある。また山門を通して眺める比叡山秀峰は、あたかも額縁に入れたように見えるところから山門は「額縁門」と呼ばれて親しまれている。

と書いてあります。

やはり「額縁門」と名前がつくのは自然の摂理ですわ~。綺麗です。

曹洞宗 天寧寺
曹洞宗 天寧寺

入って左手、北側にあったのがこちらのお堂。地蔵堂のようです。立派。わくわくします。

曹洞宗 天寧寺
曹洞宗 天寧寺

金襴がかかってます~。しかもとてもよい状態です。しっかりお世話してもらうと嬉しいですね。うちの品ではないけれど。ぴっか~っと引き箔が綺麗に引かれています。さすが。ここの織屋さんは良い織屋さんですね。

曹洞宗 天寧寺
曹洞宗 天寧寺

ガラス越しに移しているので曇っています。

曹洞宗 天寧寺
曹洞宗 天寧寺

地蔵堂なのに天井には竜が泳いではります。ん?天竜寺と似てます。禅寺系だからですかね?

曹洞宗 天寧寺
曹洞宗 天寧寺

地蔵堂のご本尊も手入れがピカピカにされてて、幸せですな。

曹洞宗 天寧寺
曹洞宗 天寧寺

立枠紋様って力強くて、私は大好きです。上っていく天井の竜と良い感じですね。

曹洞宗 天寧寺
曹洞宗 天寧寺

こちらのお座布団は、袈裟に使う「縁」という部分をはぎ合わせて(パッチワークです)作られたお座布団です。これ、いいですね。うちも余り切れでこんなん作れないかしら。面白いです。

洞宗 天寧寺 
洞宗 天寧寺

境内に植えられているカヤの木の説明もありました。カヤってあまり聞いたことのない木です。(植物には全然弱いのですが・・・)榧という字を書いて、葉がつややかで、長い栄えの象徴とされて今でもおめでたい新年に飾られるそうです。これは樹高が約16.2メートル、周囲は4.78メートルある巨木で、幹には天明の大火堂宇が焼けてしまった時についたと思われる傷痕があるそうです。京都市登録天然記念物にされています。

北は会津若松から引っ越してきたお寺にこんな巨木が生えているなんて、時間って凄いですね。普通の家の木だったら残ってません・・・。

 

額縁門の横には額縁を彩るようにカラタチが植えられて実をつけていました。

曹洞宗 天寧寺 からたちの実
曹洞宗 天寧寺 からたちの実

カラタチってすごい棘があるのに実がとても可愛いです。

北原白秋の「からたちの花が咲いたよ。白い白い花が咲いたよ。♪」という歌が素朴で好きです。これをみるといつもワンフレーズだけ頭を巡ります。

曹洞宗 天寧寺 からたちの実
曹洞宗 天寧寺 からたちの実

この実って食べたことないのですが、美味しいのでしょうか。あまり話を聞かないので美味しくないんじゃないかと思いますが、ぼけて酸っぱみのない柚子のような感じなのじゃないかと勝手に想像中です。

関連記事