室町通鍵屋町通下がる堺町のお地蔵さん~金襴織屋のお地蔵さん探し

こんにちは。
10月23日木曜日、いかがお過ごしでしょうか。ふみの日ですね。
懐かしいなあ。小学生の頃、「記念切手」が流行っていて、ふみの日に親に頼んで記念切手を買ってきてもらった事を思い出しました。

昔を懐かしんでしまった京都の織屋、岡本織物です。織屋と申しましても、色々な織屋があります。毛織物、綿織物、絹織物、それぞれの特色を持った布を織る為に織屋は細分化されています。その地域地域の特色もありますしね。京都は都だったので絹の消費も多かったので絹織物の織屋が多いです。我が社は絹が主体の金襴織屋です。どうぞよろしゅうに。

金襴を織っていて「金襴の製品を見ることが少ないな」と思った私は金襴の掛かっている場所を探して歩いています。お寺、神社、そして京都市内のいたるところに点在しているお地蔵さん。お地蔵さんは非情に面白くて見て回るのがライフワークになりつつあります。金襴が掛かってなくても・・・。

と今日は五条を下ったところの室町通鍵屋町通下がる堺町のお地蔵さんです。

室町鍵屋町下がるのお地蔵さん
室町鍵屋町下がるのお地蔵さん

なんだか防御力の高そうな祠です。ここも家の中に祠がめりこんでいまう。

室町鍵屋町下がるのお地蔵さん
室町鍵屋町下がるのお地蔵さん
室町鍵屋町下がるのお地蔵さん
室町鍵屋町下がるのお地蔵さん
室町鍵屋町下がるのお地蔵さん
室町鍵屋町下がるのお地蔵さん

堺町地蔵尊奉納詩 青木瀞樹作

無恙生涯肝胆披  つつがなき 生涯 肝胆 ひらく

欣然給仕御霊祠  きんぜん 給仕 祠のごりょう

成歓盛運真清福  歓び成る 盛運 真の清福

狎近狎近隣人酒一卮  こうきん(親しみ近づく事) 隣人 酒一卮(卮とは、古代中国の酒器でだいたいの容量は四升。酒を酌み交わすこと。)

平穏無事に一生を過ごせるのは、町内の人々が心を開いて打ち解ける事が出来るからである。毎日喜んでお世話させてもらい、御霊をお奉りする。堺町地蔵尊のお陰です。栄える運命を歓びこれがまことの幸せです。

七言絶句が掲げられていました。博学者がいはりますね。この町内。素晴らしい。

中のお地蔵さんも素敵。右手に錫杖、左手に宝珠。アルカイックスマイルを浮かべて目は半眼。真綿のお布団を被っているのがいい感じです。

室町鍵屋町下がるのお地蔵さん
室町鍵屋町下がるのお地蔵さん

爪の先まですくっとのびて、蓮台に座ってはります。

室町鍵屋町下がるのお地蔵さん
室町鍵屋町下がるのお地蔵さん

ゆったりした感じが素敵だなあ。お地蔵さんはやはりシルクロードな雰囲気の衣装をお召しです。仏達の衣装を見て昔の日本人もシルクロードへの異国情緒を思いはせたことでしょう。

和服は美しい。反物をご覧になられたことはありますか?無地や礼服はさておき、小紋柄の大胆なこと。もちろん大人しい柄もありますが大胆な柄が沢山あります。そして、それを洋服に仕立てると非常にいけないのです。そやけど、和服に仕立てるとものすごく大胆な柄でも上品にまとまるんですよね。外国にお住みの皆様、いやいや、日本在住の皆様も「NIPPON」の美しい文化をもっと広めようではないですか。その際は是非MADE IN JAPANをよろしくお願いいたします。