西陣織 正絹 金襴 菱繋ぎ紋様~西陣織屋の織物

京都西陣金襴屋の岡本織物のブログを読んでくださる方々どうもありがとうございます。

こんにちは。西陣織屋の岡本織物です。

毎日暑いですね・・・。
この暑さがあるから秋の来るのが待ち遠しい。
時々入ってくる涼風に心落ち着く・・・ってほぼクーラーの中ですが。

暑くても織り続けるのが織屋のお仕事。
がんばって織物を生産しましょう。
今はクーラーが付いているので昔から見たら極楽なはず。
空引き機の時代を想像してみましょう。

空引き機
空引き機

織ってる人の上のほうで糸をひっぱっている人がいます。
ジャカード機の無かった昔は綜絖(そうこう)糸を人が引いて柄を出していたんです。
すごいです。

ジャカード万歳!素晴らしい!

今日はそんな織屋の新柄を考えて悶絶してたお話です。

どんな柄を織ったら金襴で綺麗なのか・・・。
勢いのある単純でわかりやすい柄が金襴の小柄ではかっこいいはず!
迷いに迷って、菱型を繰り返して紋を作りました。菱の中には伝統的な松葉紋が入っています。

この全正絹 西陣織 金襴 菱つなぎ紋様という金襴地の紋意匠に込めた思い
網代紋様に松の葉の意匠の菱を組み合わせました。水辺の「菱の実」に似ていることので「菱型」と名づけられた「菱」に、古来より親しまれてきた松の葉を入れて松葉菱としました。繰り返される網代、ヒシは繁殖力が強く子孫繁栄の意味があり、松は常緑樹な事から長寿の意味。この布を身にまとう方々の家内安全、無病息災を祈っての布地です。古来より金は魔物を跳ね返す力を持つといわれていますので、このキラキラ☆で跳ね返していただけたらと思っております。

・経糸:正絹、緯糸:正絹 ・紛金糸、紛金箔糸使用

布巾:約70センチ。両端に耳と呼ばれる無柄の部分が約8ミリづつあります。柄のある部分は約68センチ

こちらの金襴地はお買い求めの際気をつけていただくことが何点かあります。

1:本金箔、本金糸ではないのでゴム(「ゴム」ではなくて「硫黄成分」に弱いので身近な所では輪ゴムなどに硫黄が含まれているのゴムと書かせて頂きました。)と直接触れ合わないようにしてください。長時間触れると変色する可能性があります。
2:本金箔、本金糸ではないでの日光による退色があります。普通にお出かけに使うくらいなら大丈夫ですが、保管の際は暗い所での保管をお勧めします。
3:金箔、金糸の光りを綺麗に出す為にとても細い糸で押えてあります。摩擦に弱いのでお気をつけ下さい。
4:水にぬれてしまうと色移りする可能性があります。ぬれてしまった場合などは衣服への色移りなどにお気をつけ下さい。

 

これ、帯にしても素敵だと思います。私が欲しい・・・。

ドレスやコートも作ってみたいと思ってるんです。どなたかこの紋様を堂々と着こなせる素敵な方はいらっしゃらないかしら?

こんな小物を作ってみました。

西陣金襴 菱繋ぎ紋様  茶道具初心者セット
西陣金襴 菱繋ぎ紋様  茶道具初心者セット

 

西陣金襴 菱繋ぎ紋様  茶道具初心者セット
西陣金襴 菱繋ぎ紋様  茶道具初心者セット

暗い茶室で生きると思います。

宝物用の小さなお座布団も作ってみました。

これはぴっかぴかの泥団子が宝物として乗っています。

西陣織 金襴 菱繋ぎ紋様 泥団子用小座布団 
西陣織 金襴 菱繋ぎ紋様 泥団子用小座布団

 

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