こんにちは。
京都の南禅寺。
南禅寺の山門と言えば「絶景かな、絶景かな。春の宵は値千両とは、小せえ、小せえ。この五右衛門の目からは、値万両、万々両・・・」と大泥棒で有名な石川五右衛門が歌舞伎の「桜門五三桐(さんもん ごさんの きり)」で見得を切った場面が有名。
南禅寺と言えば、夏にさわやかな琵琶湖疏水を引いている陸橋、水路閣が有名。ここは木立に囲まれたせせらぎが涼しい~感じ。写真は→京都観光Naviさん南禅寺水路閣のページへ。
そんな南禅寺に程近いお地蔵さんを金襴織屋の岡本織物がお届けいたします。
南禅寺から「ぶらぶらと歩いて動物園でも行こかいな」と歩いていると豪邸や湯豆腐やさんが見えてまいります。
その豪邸の一つの敷地、門前にいはったお地蔵さんです。
木陰にあって、涼しげです。
個人のお地蔵さんなのかしら?この幕は最近かけかえられたようです。平成25年11月。
ん?この定紋、菊水紋は楠木正成の定紋では?
鎌倉時代末期から南北朝時代にかけて河内の千早赤阪村(河内十人斬りの城戸熊太郎の故郷でもある、町田康の「告白」では熊太郎は楠木正成を尊敬していた)出身の武将。
明治以降は「大楠公(だいなんこう)」と呼ばれ正一位を追贈されています。後醍醐天皇の側近として活躍して、天皇より皇室の御紋章である菊の紋を与えられたのですが、天皇家と同じ定紋を使う事を恐れ多いと思った楠木は「菊の紋」に自分の氏神である「建水分神社」の「流水紋」をあわせて菊水紋としたと、子供が借りてきた「マンガ 楠木正成」で読みました。
楠木正成は愛国、忠義、尊王のシンボルのようなお方ですから、今でもこのご紋を使ってはる方々は沢山いはるようです。
でも尊王とは関係なさそうだな、と思っていて思い出しました。「菊水」という料亭が近くにあるはずです。トップページに菊水紋が輝いています。と言う事は、こちらのお地蔵さんは菊水さんがお守りをしてはるんやろと推測されます。そこで、自分ところの菊水紋を入れているのかな?
中には沢山のお地蔵さんがいはりました。少なくとも11体はいはります。みんな明るい賑やかなおべべですね。
こちらのお地蔵さんの前は観光客も沢山通るのでお地蔵さんも飽きることなく人間ウォッチをしてはる事と思います。「お地蔵様が見てござる」ですよ~。