西陣金襴展 2019
多彩な裂地でつなげる令和
日本で最古の織物の産地、西陣には伝統を受け継ぎながら今も日々進化している織物が沢山あります。
西陣の織物の中でも古い部類の「金襴」。西陣織の中でも金襴織物は源流であり真髄とされています。
金襴の品目は多種で「宗教金襴」「表具裂」「人形裂」等があり、それぞれ「袈裟」「掛軸」「ひな人形」等に使われています。
弊社はこの「宗教金襴」を織る織屋です。宗教金襴とは神社仏閣を荘厳するための布地。京都には大本山が沢山あり、大本山へ納品する仏具屋さんも沢山あります。西陣の金襴は日本を代表する神社仏閣へ織物を納め、その格に合わせてより美しい素晴らしい品を織るために発展してきました。
西陣の中で「金襴」を織り続けている織屋が集まり「西陣金襴青年会」という会を作っています。この西陣金襴青年会では、西陣織の金襴を少しでも皆様に知っていただこうと毎年、「西陣金襴展」を催しています。
今年も開催出来る運びになりました。
今年のメインは各社から選りすぐった布地を集めて仕立てた七条袈裟です。
七条袈裟は、仏教の服装の中でも礼装に分類される袈裟です。全体の丈が長く膝の下まであり、左肩から左腕まで覆うように着けて云々かんぬん、言葉より、みていただいた方が早いです。浄土真宗本願寺派勤式指導所の動画を御覧ください。
「七条袈裟の着け方」動画 http://gonshiki.hongwanji.or.jp/html/example1_2.html
西陣金襴展 2019 多彩な裂地でつなげる令和
- 日時:2019年 令和元年 9月3日(火)から29日(日)まで。
- 9:00~17:00(入場は16:30まで)
- 場所:京都市勧業館 みやこめっせ 地下一階 京都伝統産業ふれあい館ギャラリー
- 入場料:無料
- 展示内容:
- 袈裟、法衣、掛軸などを中心とした西陣金襴作品 約20点
- 様々な用途の金襴裂地を使い制作した七条袈裟
終わりがないかと思った今年の夏ですが、だいぶと夏の終わりを感じるようになり皆様ほっとしていることでしょう。9月になると更に秋の気配も増すかもしれません。良い気候の折りに岡崎をぶらぶら散歩しながら西陣の金襴展を是非御覧ください。
補足ですが、こちらのポスターの表面は金襴青年会を代表して、弊社社長が制作しました。今年は具体的な写真は使わず、貼り混ぜの七条袈裟のまだ見ぬイメージを淡い芽吹きの配色で表しました。実際どのような七条袈裟が仕立てあがるのか弊社一同わくわくしております。