京都・西陣で金襴を織る岡本織物(西陣岡本)は、大阪・関西万博の体験型展示イベント「未来航路」に出展しました。
本ページでは、展示内容、制作背景、工程公開、そして新聞・専門誌掲載まで、万博に関わる一連の取り組みをまとめています。
「西陣織 万博」キーワードで検索して記事を探している方へ。
岡本織物(西陣岡本)が大阪・関西万博2025で行った展示は、作品を見せるだけでなく、分業で成り立つ西陣織の工程や職人たちの仕事まで含めて伝える試みでした。
万博という世界的な舞台で、西陣の表面だけでなく、その内側にいる縁の下の力持ちの存在まで知ってほしかった。
ものづくりの現場が世界的に希薄になりつつある今、泥の中から咲く蓮のように、泥臭い現場から立ち上がる西陣織の姿を伝えたかったのです。
その思いから、工程を公開しました。
1. 繊研新聞掲載(2025年5月27日)
繊研新聞2025年5月27日号にて、大阪・関西万博「未来航路」出展企業として紹介していただきました。
北高の高山社長より記事をお送りいただき、掲載を知りました。
万博出展が、現実味を帯びた瞬間でした。
2. 展示作品「ひゅらん。」について
万博で展示したのは、若手マンガクリエイターユニット「ぐらにゅーとー」との協業による西陣織金襴絵箔順引き模様引箔「ひゅらん。」です。
3. 万博会場での搬入・設営の裏側
大阪・関西万博2025「未来航路」の会場は想像以上に広大でした。
東口の搬入口から入り、西口近くのWASSE会場まで移動します。
10月とはいえ真夏並みの日差しの中、タペストリーは手持ちで持参しました。
思い入れのある、そして高価な作品を発送するという選択肢は、取りませんでした。
気づけば36,000歩。
私の万歩計は、これまで見たことのない数字を示していました。
私たちも脚立と設営スタッフの到着を待ちました。
大型タペストリーは複数人で慎重に吊り込みます。
会場の照明、空間との距離、観客の導線。
ただ吊るすだけではなく、「どう見えるか」を何度も確認しました。
設営には約2時間近くを要しました。
その様子を10秒のタイムラプスにまとめています。
万博では完成形だけが見えます。
けれど、その裏側にはこうした時間と緊張があります。
万博という巨大な舞台で、西陣織をこうして展示し、ご覧いただくことができました。
4. 制作背景と協業の記録
神社仏閣へ納める金襴で培った技術を基盤に、マンガ表現と西陣織を接続する挑戦を行いました。
マンガをテーマにした順引き模様引箔を使った制作の経緯は別記事にまとめています。
5. 工程公開|職人の仕事を可視化する
分業で成り立つ西陣織。
西陣の分業制がどのようなものなのか、西陣の職人たちの活躍の現場を知っていただきたく、万博に出展するに合わせてタペストリーを製作する際の経過動画を作成しました。
図案、糸、染、整経、引箔、紋紙、織。各工程が最終的な布地の見え方へどうつながるのかを、動画で公開しています。
動画はこちらからご覧いただけます。
「ひゅらん。」の動画は短縮版もあります。短縮版はこちら。
6. 未来航路 公式掲載(中小機構)
中小機構の未来航路サイトでも、当社の出展内容をご紹介いただいています。
7. 専門誌掲載|TKC出版「戦略経営者」
未来航路での展示は、TKC出版「戦略経営者」2025年11月号でもレポートとして紹介されました。
8. 京都新聞
2025年10月4日付の京都新聞では、大阪・関西万博の体験型展示イベント「未来航路」に出展する京都企業の取り組みが紹介されました。
記事では、中小企業83社が選定され、伝統工芸や先端医療など幅広い分野の技術が万博の場で発信されることが伝えられています。
その中で、京都・西陣の岡本織物(西陣岡本)による展示も取り上げられました。
岡本織物は、西陣織の希少技法「引箔(ひきばく)」を用い、マンガをテーマにした大型タペストリーを出展。
和紙に箔や彩色を施し、それを細く裁断して絹糸とともに織り込む伝統技術を活用し、現代的な表現へ展開している点が紹介されています。
記事では、伝統工芸が単なる保存対象ではなく、新たな市場や表現へと広がる可能性を持つ技術であることが強調されています。
万博という国際的な舞台で、京都のものづくり企業が社会課題解決や未来社会への提案を発信している事例の一つとして紹介されました。
※本記事は有料記事のため全文は公開できませんが、岡本織物に関する内容を中心に要約しています。詳細は京都新聞本紙または電子版をご参照ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 万博で展示した西陣織は、どんな作品ですか?
A. 西陣織の希少技術「引箔」を用いた大型タペストリー「ひゅらん。」です。
遠目には一枚の画面のように見え、近づくと糸と箔の重なりや織組織の密度が立ち上がる設計で、万博会場では「これが織物なの?」という反応も多くありました。
「ひゅらん。」については以下のリンクからご覧いただけます。
Q. なぜ工程公開(動画)まで行ったのですか?
A. 西陣織は分業で成り立つ産地であり、完成品だけでは裏側の仕事が見えにくいからです。
図案・糸・染・整経・引箔・紋紙・製織など、各工程が最終表現にどうつながるのかを可視化するためでした。
関わった職人の仕事を職人たち自身にも知ってほしい。
そして、自分たちの仕事にこれからも誇りを持ち続けてほしいという気持ちが大きかったです。




