京都西陣の金襴織物屋、岡本織物です。
弊社の金襴で何か面白いものが作れたら嬉しいなと日々考えています。
仮面ライダーカブトを御存知ですか?
「平成仮面ライダーシリーズ」第7作目。仮面ライダー生誕35周年記念作品。「カブト」という名の通りカブトムシの形をしています。
キャッチコピーは「天の道を往き、総てを司る!」、「俺が正義」。
このころ「虫キング」が流行っていたんですよね。その関係もあるのかしら。
仮面ライダーはその背景上、暗い話題が多いのですが、仮面ライダーカブトには料理をするシーンが沢山あって明るめです。
カブト役は水嶋ヒロ氏。
とてもディープで大人向け、仮面ライダーシリーズは大人にもファンが多く、大人向けとしか思えないおもちゃ類が沢山出ています。フィギュアも山ほど出ています。
その中でも秀逸な作品が、「~真骨彫製法~S.H.Figuarts 仮面ライダーカブト」。その作りよう、素晴らしい。
「真骨彫製法」という表面的ではなく骨格から造形を行い、本物としての存在感と、フィギュアとしての自然な可動の両立をアナログ・デジタルの幾重の製作工程を通して追求した。
骨格から作るという素晴らしい発想ですね。
なんと「~真骨彫製法~S.H.Figuarts 仮面ライダーカブト」を包みたいとご連絡を頂きました。
仕覆はちょんまげ部分が美しいと私は思っています。
糸房の太さを倍にし、長くしてこんなに目立たせてしまうなんて、茶道は武士の文化だと実感します。
武士のちょんまげも「この髪の毛の先っぽどないしようか」と困っていたら「そうだ。立たせてしまえ」ということになったんじゃないかと推測中。物を作るときに糸端の処理に困るのですが、それを隠そうとするのではなくて威風堂々と主役並みにしてしまったところが仕覆の美しさだと私は思います。
「俺、ナンバーワン!」と出てきはりました。
おお。我が社の仕覆が征服されているようです。↓
義理堅く、仕覆をちゃんと畳み始めました。
すごいですね!正座できるんですよ!フィギュアなのに、感動。
そこで見てるお前!「正義とは俺自身!俺が正義だ!」
職人より一言。「とても小さいので縫う作業が大変で出来るならばもうちょっと大きなものにしたい。そして関節が多くて寸法が変わるので大きさの確定がややこしいから大変でした」との事でした。
表地:全正絹 西陣金襴羽重ね紋様 裏地:正絹染め布 紐:正絹 すべて手縫い
御注文の御仕立てお受けいたします。
ご注文の際は、実物を弊社までお送りいただくか、お客様自身で仕覆に入れるものを採寸していただく必要があります。