こんにちは。
京都の西陣織屋、岡本織物です。金襴と言う絹地を織って日々過ごしております。
今日もお地蔵さんで金襴を発見したお話でございます。
今日のお地蔵さんは上京区の六軒町通中立売下るのところにあります報土寺さんの東側の通り、六軒町通沿いにいはりました。
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子育六地蔵というお名前がついています。子育て・・・子供を生んで初めてわかる喜びと忍耐の日々・・・。お地蔵さんにお祈りしたくなります。家内安全、子供の健やかな成育、夜泣き防止、大きくなったら独り立ちできる実力をつける事が出来ます様に・・・などという願い。
親の願いは尽きませんが、基本は「子供の安全なる生育と発達」が根幹にあることでしょう。今では医療の発達でたいていの病気や怪我は大丈夫でしょうが昭和初期以前などほんまに「神頼み・仏頼み」しかあらへんという状況もあったことでしょう。その頃の親の気持ちを考えますと・・・大変だな。七五三等も「無事に育った子供の更なる健康を祈って」という部分が多いでしょうし。
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さて、ちっこい金襴地を見つけました。「赤地に朱の緯糸」で明るい色の金襴です。
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中の六地蔵たちはとても穏やかなお顔をしてはります。
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ああ、描き直してさしあげたい。しかし所々残った青が神秘的な雰囲気を醸し出しています。
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こちらは双子のお地蔵さん。
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いつ彩色されたんでしょうか。祠の中に納まっているのにかなり色が落ちています。
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皆様お揃いのヒダをたっぷりと取った赤地のおべべでお暮らしです。京都市内、ぶらぶら歩きますとお地蔵さんがほんまに沢山いはりますのでどうぞ、家族、大事な方の無事を祈ってお手を合わせるのも素敵な事だと思います。これからの京都は観光シーズン。紅葉ももうすぐです。どうぞ、お楽しみください。