こんにちは。
我が社は金襴織屋なのですが、金襴は一体どういうところに使われているのか?という興味からお寺(本堂の御仏壇にかかっている打敷や戸帳)やお坊さん(着てはる袈裟)に使われている金襴地を探しています。しかし金襴はお寺の宝物になるものなので普段は中々使われていません。うちの社内以外で金襴を見ることは適わないのだろうか・・・。しかし、社内には仕立てられた金襴製品はほとんど無いのです。布の状態ばかり。仕立てられたものを見たい!
今日は日本の中でも大きなお寺、浄土真宗本願寺派の本山「西本願寺」にやってきました。正式名称は「龍谷山 本願寺」。間違いがちな東本願寺は「真宗大谷派の本山」という違いがあります。宗派が違います。
浄土真宗の宗祖は親鸞。真宗大谷派は浄土真宗の宗派の1つで「本願寺」の東西分立による本願寺の教団分裂というややこしい歴史があります。
そんな西本願寺。門が立派です。阿弥陀堂門。
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下の大きな銀杏は「逆さ銀杏」とも呼ばれ、樹齢約400年。京都市の天然記念物です。銀杏は火事に強いと言われていますが、本願寺に火災があった時、この銀杏から水が噴き出して消し止めたという伝説から、「水吹き銀杏」とも呼ばれています。
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青海波の中を竜が飛んでいます。かっこよいですね。
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上の2枚は門の意匠。こういうレリーフは素敵。菊の花びらが生き生きとしています。
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本堂前の広場はほんまに広くて本堂が威風堂々と見えます。この広場あたりを出来たばかりの新選組の面々がうろうろしてはったのかしら。
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広いな~。
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屋根のそりがかっこいいです。力強い。
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細かい細工も美しい。西本願寺の力の強さがわかります。
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西本願寺は京都駅の近くです。京都タワーが望めます。
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お堂の中には自由に入る事が出来ます。お堂の中は静寂で心落ち着く場所です。皆さん、何を思ってお参りしているのでしょう。私は「家内安全」この一言です。
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御坊さんが普段着用の袈裟(五条袈裟)を着てお経を詠んではりました。お経ってここちよいリズムです。笙と太鼓が心地よさをアップさせてくれます。
兵庫県の明石市立天文科学館で「プラ寝たリウム」という「日本プラ寝たリウム学会」が主催する「プラネタリウム実施中に睡眠可能なイベント」というアラフォーにはとても魅力的なイベントがあるのですが、それのように「お堂でお経を聴きながらうとうとしよう」というイベント無いかしら。すごく気持ちよく眠れると思います。特に暑い夏の昼下がりにひんやりしたお堂でそんなイベントがあったら、素敵。
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お堂の照明の美しい事。ものすごく大きいんですよ。ブドウの蔓に南洋のオウムかしら?鳥さんが遊んでいます。
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照明の上のほうには孔雀。豪華です。よく見ないと気がつきません。美しいですね。どうぞクリックした頂けたら画像が大きくなりますので良く見えることと思います。
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阿弥陀堂と御影堂を結ぶ渡り廊下。ここの木の床材がほどよく足裏にフィットして歩くのが快感です。木はいいですね。ほんまは寝転んでごろごろしたいです。
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時代を反映してエレベーターがあります。ちゃんと瓦屋根。屋根瓦で狛犬が曲芸中。
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記念の照明器具。親鸞聖人700回大遠忌記念。↓全体像はこんな感じの照明です。
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おお。窓と言うか壁と言うか・・・
↓は学生さんの修学旅行なのでしょうか。何かありがたい法話をしてはりました。
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本堂を出て南西へ行くと・・・・「唐門」極彩色で美しい。桃山時代に出来た豊臣秀吉の伏見城の遺構。豊臣秀吉の唐門は京都市内に3つ移築され、三つとも国宝に指定されています。一つはここ。二つ目は東山区の豊国神社へ。3つ目は大徳寺へ。
絢爛豪華。檜皮葺き(ひわだぶき)・唐破風(からはふ)の四脚門(しきゃくもん)です。彫刻の見事さに日の暮れるのを忘れることから”日暮らし門”とも呼ばれているそうです。
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こちらはほんまに美しいので京都駅から近い事ですし、是非西本願寺への御参りの際はご覧になっていってください。私が拝見したこの日は外人さんが15人くらいでキャッキャッと喜びながら観てはりました。
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中も豪華絢爛でキンキラ金で美しいのですが、影が金の光をにぶくして落ち着いた美しさへと変えています。やはり金は薄暗い中で見るのが美しい。
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蓮文様の金襴地の戸帳が掛かっています。
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レリーフが、綺麗です。牡丹尽しです。
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静寂の中しばし、ぼーっとしてしまいました。
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青海波の渋く美しい照明器具。
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見真の扁額。「けんしん」とは智慧(ちえ)によって真理を見きわめることだそうです。浄土真宗の開祖である親鸞は明治天皇から明治9年に見真大師(けんしんだいし)という諡号(しごう)を与えられています。
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美しいですね。金襴の幡が絢爛さを上げています。
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あ、御坊さんがお掃除中。今は雑巾がけではなくてクイックルワイパーなのでしょうか。
お寺は心落ち着くし、見所は沢山あるし、大人のレジャー施設ですわ。色んなお寺を拝見してみたいです。