こんにちは。皆様、ごきげんよう。
京都西陣の織屋の岡本織物です。
「金糸・金箔糸」を多用した金襴と言う豪華絢爛な織物を日々織っています。
主に、神社仏閣の荘厳に関するものを織っているのですが、自分達の布が製品になって使われている所をあまり見たことがありません。布地は見ているんですけど。
いったい金襴はどのようなところで使われているのか?という疑問を抱いて、金襴を探してさまよっています。京都に沢山あるお地蔵さんにはおべべやミニ戸帳として使われています。
そしてもちろんお寺には沢山あるはず(しかし金襴はお寺の宝物の為、法要など重要な時にしか使われてない事が多い・・・)
普段着の金襴で結構。色々と探してみましょう。
というテーマでブログを書いていることが多いです。
神社仏閣がテーマ→https://okamotoorimono.com/category/templeshrine/
道々のお地蔵さんがテーマ→https://okamotoorimono.com/category/jizo/
今日は神社仏閣!大阪曽根崎の露天神社お初天神で金襴を探してきました。
「曽根崎心中」の主人公、遊女「お初」と内本町平野屋の手代「徳兵衛」の悲恋の物語で有名な神社です。悲恋の末に駆け落ち自殺した二人の話を近松門左衛門が人形浄瑠璃で劇化しました。
今や神社も大きなビルに挟まれています。
↑中から外を見た写真です。↓正門から神社をのぞみます。
↓有名な人形浄瑠璃のワンシーン。
↓天神さんだから菅原道真公。
これは↓珍しいなあと思いました。おみくじの版木です。昔の職人の技術の高さに感心します。
↓猿田彦殿。なぜ天神さんに猿田彦?日本の神社はなんでもありですから!
ここらへんは昔は大阪湾に浮かぶ小島の一つだったそうです。色々な所で塩交じりの水が多かったので賞。大阪ではなかなか真水と言うのが貴重だったそうです。↓の画像は「浪速七名井「神泉 露の井戸」」と呼ばれているそうです。梅雨の時期にはこんこんと真水が湧き出たそう。今では推量も少なくなってしまったそうですが・・・。
さ、本殿の御参りを。
の前に天神さんにきたら牛さんを撫でないと!
さ、本殿本殿。
こちらには
少彦名大神(すくなひこなノおおかみ)
大己貴大神(おおなむちノおおかみ)
天照皇大神(あまてらすすめおおかみ)
豊受姫大神(とようけひめノおおかみ)
菅原道真公(すがわらみちざねこう)
の五柱が祀られておられます。
定紋は十六菊三つ巴。
金襴もぽつぽつと見えます。
幡。遠すぎ&暗くて私のカメラじゃこれが限界です。雲散しの金襴。
↓ハートの絵馬が掛かっています。どうやら悲恋ではあるけれど二人の男女が永遠の愛を誓った場所として恋愛成就のパワースポットとされているそうです。
さすがパワースポット。色々と目出度い物が所狭しと。難を転じる「難転石」
朱色の鳥居は上りますね。いいなあ。
ちょっと埋まりかけていますが「お百度石」。詣でた方もおおいのでしょう。
↓この灯篭。実物を見せたいです。やたらと迫力のある灯篭でした。
水天宮(すいてんぐう)さんと金刀比羅宮(ことひらぐう)さんのコンビ。
水天宮さんは、福岡県の久留米にある久留米水天宮が総本宮で日本中で見られます。「天之水分神・国之水分神」(あめのみくまりのかみ・くにのみくまりのかみ)に通じて「みくまり」の発音が「みこもり」(御子守り)となって子育ての神社として有名です。戌の日に水天宮詣でをしはる人も多いですよね。
金刀比羅宮(ことひらぐう)さんは金毘羅さんとして親しまれています。香川県の琴平町に総本宮があります。海上交通、船の守り神さんとして敬われています。さすが、大阪は水の町。この地がもと海上の小島だったと言う事にも関係あるでしょう。
あら、琴平山を模した大きな岩が鎮座してはります。↑
神社のお宝が沢山置いてありました↓
↑曽根崎お初天神の狛犬「阿さん」↑「吽さん」↓
神社って面白い。人の欲望を程よく昇華させてはります。
この日は寒かった・・・。ここに来る前に良い事がありました。ちょっと迷っていた私が道を聞いたおっちゃんに「お初天神はどこでしょやろか?」と聞いたら「う~ん。たぶんこのビルの向こう側なんだよね」と言わはるので「おおきに~」とわかれて私は曽根崎のディープ飲食店街を楽しみながら行ったのですが、そのおっちゃんと正門でまた会いました。「いや~、僕、ややこしい道の方を言っちゃったなあ。遠回りさせてごめんね」とおのぼりさんの私を気遣って神社まで来てくれてはりました。「おおきに!!」
大阪曽根崎で人情を感じた一場面でした。