こんにちは。岡本織物です。
10月ですよ~。
我が社は金襴織屋なのですが、金襴は一体どういうところに使われているのか?という興味を抱いてしまい、お寺やお坊さん(袈裟。しかし着ている人の写真を撮る勇気が・・・)を探しています。金襴という単語を聞いたことは沢山いはるでしょうが、実際「金襴」をご存知の方は少ないと思うのです。実は、私も金襴織屋でありながら、生活の中で「金襴」は身近な布ではありません。そりゃ、家業ですので金襴地は毎日見てますけど・・・。という訳で暇があれば神社仏閣で金襴ウォッチをしています。
金襴探しを私のブログにまとめてあります。
神社仏閣がテーマ→https://okamotoorimono.com/category/templeshrine/
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今日ご紹介するのは「東京赤坂の浄土寺」です。先日東京に行ったときに赤坂をちょろっと歩いていたら見かけました。赤坂はその名のとおり、坂が多い街です。西陣中みたいな割と平坦地に住んでいると「東京の山手線内に住んだら足腰が鍛えられるだろうなあ」と感心します。
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お寺の参堂の向こうに見える高層建築はたぶんパークコート赤坂ザタワー。調べました。地上43階建てです。総戸数 521戸。25坪で賃料が一ヶ月40万越え。ひ~。
高所恐怖症の私にはとても住めません。それ以外でも。ほんま、東京は行くたびに高層建築がばんばん建ってて、先日も森ビルさんが新たに六本木を再開発というニュースをフェイスブックで見かけて、すごいなあ、と感心していました。私自身は高層階には住みたくないですが、遊びに行くのなら大歓迎。みんな新しくて綺麗だわ。是非、あれがヨーロッパの建物のように100年も200年も大事に出来る建物であることを祈っています。
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参道にお邪魔します。参道言うても、普通に住宅が立ち並んでおります。
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高層ビルをバックに、それでもお寺と言うのはどーんと構えて落ち着いてはりますね。
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生憎の曇り空というかぱらぱら雨だったのですが、雨だから?お地蔵さんに合羽を着せてくれてはったのがとても好印象。まるで「笠子地蔵」やおまへんか。「子育て地蔵尊」と「身代わり地蔵尊」達。
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閻魔様もいはります。
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ひょうひょうとした表情のお地蔵さん。左手に宝珠を、右手に錫杖をもち座ってはります。
昔、人は「この世で犯した悪行」によって六道を輪廻して地獄に落ちると信じられていました。
地蔵菩薩はその地獄道にいて衆生を教え導き、救済するといわれ、広く民間に信仰されました。六道にあわせて「六地蔵」と言われましたが六体で一具という訳ではないようです。
この地蔵菩薩坐像は銅で造ってあります。
像身、台座に多くの刻銘があるそうです。享保4年(1719年)に勧進僧地蔵坊正元と、この浄土寺の住持であった観誉らを中心に945名の信者の力を合わせて作成され、鋳物師は太田駿河守正義。正元はいわゆる「江戸六地蔵」を各所に作っていますがこちらの像はその中に含まれておりません。江戸時代中期における地蔵信仰、民間信仰の実態を知る資料として貴重なのだそうです。
そない古いものだと思いませんでした。いわれを知ると、ありがたさ倍増です。すみません。物の本質を見抜く力が無いもので・・・。
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本堂をちらっと覗かせていただきましたら、綺麗な本堂でした。近隣の方や檀家さんたちも寄ってきて朝のお経会とかしてはりそうな雰囲気。
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金襴あるけど、遠くて見えません。さすがにウェルカムと書いてないのでどうどうと入っていくわけにもいかず、お堂の外から手を合わせました。
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こちらは浄土寺で調べていたら見つけたとても魅力的なポスター。可愛すぎます。
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そして私が「赤坂らしい~」と思った景色。とっても美しいマンションの坂の上からパシャリ。赤坂・六本木はお洒落な街として有名ですが一本入ったら21世紀でも意外とこんな感じです。私が学生の頃はもっと面白い所があったんだけどなあ。私がうろうろと彷徨っていたあたりは、どんどん森ビルになっちゃったり。森ビルは綺麗でいいけれど、こういう所も魅力です。建築業者に再開発されないうちに時間があったらぶらぶらと町並み見学をしたいものです。
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