こんにちは。京都の西陣織屋、岡本織物です。今日は先日出張で東京に行ってきた時に見てきた築地本願寺をレポートさせていただきます。
築地本願寺（つきじほんがんじ）。
私、学生時代というか今でもですが荒俣宏LOVEでした。
このメガネの奥に隠されすぎたブラジルまで届きそうな知性。そんな、荒俣宏氏の本によくでてきました。築地本願寺。
初めて行ったときは、なんか、こう衝撃を受けました。こ、これがお寺とは・・・・。
朝9時の築地本願寺の門。
神々しい。爆風スランプの「大きな玉ねぎの下で」と間違えてしまうかもしれない！
さ、西本願寺系は下がり藤。ん？からまる蔓の重なりの筋が無い。
実はこの蔓の「右が上」というのがとても大事です。築地本願寺は無いのね。
本殿の左側（地図的に平行にみたら銀座1丁目方面。もしくは日本橋、東京駅方面）に地価に行く大理石の階段。こういうところにさりげなく可愛い彫り物があるのよね。
こちらは鳳凰↓なんとなくインディな雰囲気。
あら、牛さん。もっとインディな感じ。なぜにこんなにインディなのかと言うと築地本願寺は「古代インド様式」という建築なのです。1934年の東京帝国大学工学部教授・伊東忠太による設計なのです。伊東さんは当時の浄土真宗本願寺派法主・大谷光瑞（おおたに こうずい）と親交のあったお方。大谷光瑞さんは探険家でもあって、1902年に西域を探検する為にインドに行き、仏蹟（釈迦の遺跡）を発掘調査しはりました。そして釈迦ゆかりの「霊鷲山（釈迦仏が無量寿経や法華経を説いたとされる山として知られる）」という仏蹟を発掘。
狛犬？おしりプリプリです。
さあ、本堂の御参りをしましょう。賽銭箱に御賽銭を入れて・・・。写真を撮らせてくださいませ。
ああ、奥に金襴の戸帳が見えます。立派ですねえ。遠いけれど。やはり金襴は金の中にあるのが魅力的。
太鼓も立派です。上は鳳凰。下は竜。極楽浄土の太鼓ですね。
西本願寺系はどこもかしこも浄土色。極楽浄土を模していますね。年を経て素直に「素敵」と思えるようになってきました。あれ？その場所に近づいてきたからかしら。
お寺の電灯って中々素敵です。
遠くてよく解りませんが金襴の戸帳が掛かっています。
どこもかしこもぴっかぴかなのに派手な感じがしないのがすごいです。
↑仏壇の台座がすばらしい。美術大学の学生が作ったら「お前大丈夫か？」といわれそうなのに技術が素晴らしいからそうはならないのが素晴らしい。やはりデザインを支えるのは技術ですねえ。
1930年代にしては珍しい鉄筋コンクリート造りなのですが、やはり「丸木の柱」ではなくてコンクリートの柱の無粋さを隠そうとしてかものすごい装飾が入っています。
パイプオルガン！
私、お寺での読経、もしくはちょっとした太鼓や笙などを使った読経は拝聴したことがあるのですが、声明は未経験。こんなところで声明を聴いてみたいです。
有難い有難い。お寺って入っただけで落ち着きます。
しかし入ったままいつまでも落ち着いているわけには行かないので外に出ましょ。
あら？入る時は気がつかなかったけれど、柱に狛犬？狛獅子？
上は「あんちゃん（阿形）」下は「うんちゃん（吽形）子供には「あんちゃん、うんちゃん」と教えています。
阿吽と言うのは仏教用語です。真言の呪文。梵字（インドにはブラフマンという考えがあります。宇宙の根本的原理、という考えらしいです。数学強いといわれるインドらしいですね。あんちゃんの「阿」は口を開いた時に最初に出す音で、吽は口を閉じて出す最後の音だそうです。まさに「あいうえお表」ですね。そういうところから宇宙の始まりと終わりをあらわすと信じられたそうです。
前方の柱にいはった狛犬。この↓油断した背中が可愛い。特に尻尾！
これはとても気に入ったコピー。
「夜はいまから 法話はこれから」お坊さんたちも色々考えてはりますよね。近所だったら「夜はいまからやから法話をこれから聞きに行くわ！」って聞きに行きたいわ。
