こんにちは。
今日の京都西陣の織屋のブログは「さし(ものさし)」のお話です。
定規と物差し(ものさし)は混同されがちであるが、両者はその機能によって呼び分けられる。
・定規-直線や曲線・角を引く
・物差し-物の長さを測る
wikipediaより引用
ここに物差しがあります。
鯨尺、曲尺、メートル尺
弊社では、丸くて深い缶にものさしが沢山立ててあります。
うちの標準物差しは「曲尺(かねじゃく)」です。(一番右が曲尺の2尺差し、左から2番目が3尺差し)
曲尺(かねじゃく)は所謂、大工さんが使う単位です。
1尺=30.3cm
何故布を測るのに建物用の差しなのかというと、うちは正絹金襴を中心に織っているので「仏壇」が要になります。
仏壇は建築物に嵌るように作られるので自然と建物用の差し、曲尺 になるのです。
右から二番目の曲尺に挟まれている物差しは「鯨尺」です。
1尺=37.88cm。
鯨尺は主に、着物業界で使われていると思います。
なぜ、鯨?
wikipedia によると、
しなやかで柔らかい 鯨のひげから仕立てに使う為の物差しを作ったから
らしいです。
一番左の長いものは、皆さん一番おなじみのメートル差しです。
上から、「曲尺」「鯨尺」「曲尺」「メートル」となっております。
真ん中の2本はcm表示もあります。
長く使い込まれた物差しって黒く光って美しい・・・。
西陣織に携わる弊社、学校では習わないことが今でも現役です。