西陣金襴屋の岡本織物のブログを読んでくださる方々どうもありがとうございます。
お使いを頼まれて、ウロウロしていた時。
ふと目が合うというか気が合うというか、私を呼んでいる存在が。
こんなところにもお地蔵様がいはる~。
「大日如来」様です。
ん?
大日如来様!!??
これはえらいお方がこんな所にいはったもんや~。
如来とは:
如来とは悟りを得たものです。ブッダ。
たぶん、ブッダと言えば、ゴータマ・シッダールタを思い浮かべる人も多いでしょうが、ゴータマ・シッダールタは悟りを得る前の釈迦。
そしてゴータマ・シッダールタはインドの王子様だと思っていましたが、ネパールのルンビニで誕生されました。
インドではなくてネパールです。
その王子様が何を思ったか修行をしだして釈迦=ゴータマ・シッダールタは菩薩となり、悟りを得て、ブッダ=如来となられました。
上は阿弥陀如来。(京都市伏見区の安楽寿院様よりお借りしました)
御真言は 「おんあみりたていせいからうん 」
そして如来の服は布切れ一枚です。
(↑仏教ファッションにおいて布切れ一枚と言うのはとても重要。後で書きます。)
かつとても難しくて中々理解できない事はゴータマ・シッダールタ(釈迦)はブッダで如来ですが、ブッダと言うのは沢山いらっしゃるので、ゴータマ・シッダールタだけがブッダではないと言う事です。
耳の穴がやたらと長いのは修行中の菩薩時代に大きな耳飾をしてはったからではないでしょうか。
とにかく如来はスーパーウルトラ超カリスマです。
菩薩が出てきたので菩薩についても。
私の知識ではとてもカバーできない(物理とは違う意味での)宇宙の創生に関わってしまうような話なのかもしれないので間違いがありましたらどうぞご指摘くださいませ。
菩薩とは:
修行中のゴータマ・シッダールタの事です。如来は悟りを開いているので布切れ一枚をまとっているだけでなんの不便もありませんが、菩薩はまだまだ悟りを開いていないので世俗をまとっています。
胸飾りや腕飾りなどの装飾品を身につけてはります。
身を飾るのは自分の心の不出来な部分を隠す為に装飾でごまかすのでしょうか。
わが身を反省・・・。装飾品大好きです。
菩薩は他人を救う修行「行」をしているので、すぐに助けを求めている人を察知し助けにいけるようにいつでも立ってはります。
なので菩薩像は立ち姿なのですね。
仏陀像のように半眼で胡坐をかいて瞑想などはしません。
瞑想してたら早い動きが出来ませんから。
長野県の松本市にある「金松寺」の聖観音菩薩像。おしゃれです。
という事で如来は悟り完了。
菩薩は悟りを得ない前の修行中。
で、大日如来様がこのようなところにいはりました。
駐車場の片隅に。
ああ、上記では如来の説明しかしてなかった・・・。
大日如来は、梵名はマハー・ヴァイローチャナ。梵とは「サンスクリット」の事。現在のインドでは22ある公用語のうちのひとつですが、マイノリティー。
ヒンドゥー教、仏教、シーク教、ジャイナ教の礼拝用の言語で、権威大きい言葉です。
梵といえば、梵語という単語は日本でも良く出てきますが、これは「ブラフマンの言葉」という意味です。
ブラフマンとは一言で言えば、「力」の事。宇宙の根本です。
と言うように、どんどん広がりを持っていくのが宗教ですね。まさに友達の友達はみな友達だと言うのは真理。友達の友達くらいの広がりでも誰に繋がっていくか、想像しただけで楽しいです。
すぐに脱線していくので話を元に戻しましょう。密教においての宇宙そのものと一体と考えられる如来です。
・大日経(大毘盧遮那成仏神変加持経)という宗教の教主で、その大日経の説く胎蔵曼荼羅中台八葉院九尊)の主です。
・金剛頂経の金剛界曼荼羅五智如来の中心。
・空海の開いた真言宗においては、修行者自身と一体化すべき最も重要な仏陀(ぶっだ)なのです。
・剣を持ち憤怒の形相であたりをみまわしてはる「不動明王」は密教においての根本尊である大日如来の化身、もしくはその心の中を表現したものであるとされています。
・チベット仏教においては大日如来は金剛界五仏の中心とされています。
チベット仏教美術として有名な砂で描く「砂曼荼羅」の中心には大日如来がいはります。
曼荼羅とは「マンダラ(円、本質)」大日如来を中心に4人の如来、4人の菩薩が囲みその周囲に444の仏像を描いて「理」を象徴するのは「金剛界曼荼羅」。
大日如来は金剛界曼荼羅の中心にいはり、そこから全ての仏が生まれていきます。
とてもとても私のような者が大日如来を語るのは無理です。
そのようなすごいお方が
ちらっと。
実は大日如来様っていろいろな所にちょこちょこといはるんです。
我が社の奥庭にも大日如来様は鎮座しています。
これは年に一回大日如来様のお祭りでお供えをしている所。
あんじゅさま(尼様)がやってきてお経を詠んでくれはります。
大日如来様ってこんなところにもいてくれはって、気取らないお方ですね。