こんにちは。
京都の金襴織屋、岡本織物です。
なんと年末まで51日しかありません。
今日は歴史的な記念日やないかと私は思っています。世界事情など興味のない高校生だった私でもびっくりしてテレビを見ていました。
ベルリンの壁が崩壊し始めた日です。「ベルリンの壁」で東西に断絶されてしまったドイツ。西は明るく東は暗いイメージでした。先日『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』というメリル・ストリープの演技がほんまに素晴らしい映画を拝見しましたがそのサッチャー氏が
我々は統一ドイツを望まない。これは戦後の国境を変えることになってしまうことでしょう。我々は世界情勢の安定を傷つけ、我々の安全の脅威となるような発展を認めることはできない
と言わはったそう。これは解ります。
私などは「今まで暗い所でうつうつとしていた人たちが明るいところに出てこられる!」と興奮しましたが少しでも先を読めたらこう思いますよね。今現在も難民問題などで世界は大混乱中ですが、でも、でも、長い目で見たらそのようにして世界は入り混じっていくのではないかと思いますが・・・今現在の自分の周りの平穏な世界が混乱に巻き込まれると、それは、イヤですよね・・・。
今日の西陣の織屋の金襴探しのブログは中京区柳馬場通二条下る等持寺町のお地蔵さんです。
祠の中に見えるキラリとした金襴地。このような伝統工芸の積み重ねもドイツや朝鮮韓国のように分断などがあったりすると消えて行ったりするんでしょう。国の分断などによって消えていった手工業ギルド等もあるのでしょうか。調べてもよく解らなかったのですが、ご存知の方、どうぞご教授ください。「国の分断とその土地の伝統技術」悲しい事ですが気になります。伝統と言うのは安定があって成り立つと思うんです。中には「困難な中での伝承」なども行われるかもしれませんが、やはり安定した生活の保障が大事だと思います。
まあ、ちょっと白熱してしまいましたが今日のお地蔵さんの祠に掛かっていた金襴地について。
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マンションの室外機の前に鎮座ましますお地蔵さん。夏は熱い風にあおられ冬は冷たい風が来ますね。中々過酷な環境です。
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金襴地は唐花蜀甲の朱地です。
頭にふわりとお布団をかぶってはります。紅白のお布団です。
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花瓶台だと思われるところにぽつんと置いてあった真っ白い可愛らしい石。こういう石好きです。たなごころに程よく納まり持っていたら落ち着きそうです。
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祠の下に花瓶が一つ隠されていました。このフックが何なのか・・・・。
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このフックの役割は
- 地蔵盆のときに活躍する
- この石自体が何かからの転用でフックをそのままつけたまま持ってきた
- 昔の子供が大縄跳びやゴム飛びを少人数でするときに活躍した
くらいしか思い浮かびません。
今日の織屋の賄いはかしわを甘酸っぱく焼いたちょっとジャンクな一品。
キムチとかその他諸々でございました。
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