こんにちは。金曜日ですね。西陣の金襴を織っています織屋、岡本織物でございます。
先日八坂を歩いておりましたら、八坂の五重塔の足元に賑やかなお堂がありました。
八坂庚申堂と申しまして正式名称は「大黒山延命院金剛寺」と言わはります。
それにしても可愛すぎます♡
こんな可愛い中におっちんしてはるびんずるさん。びんずるさんはお釈迦様のお弟子さんで本名はビンドラ・バラダージャさん。バラモンだっせ。インドから日本にきはってその像を撫でると病気を治す功徳があるとされ、なで仏として各地でなでなでされてつるっつるに黒光りしてはることが多い像です。
今まで色々なびんずるさんを見てきましたがここまで可愛くデコレーションされているのは初めて見ました☆
八坂庚申堂いたるところに飾られているこの可愛らしい物はなんでしょうか。「さるぼぼ」に似ていますが「くくり猿」と呼ばれています。
「猿」をくくる?その名の通り猿の手足をくくり動けないように縛り上げたお人形。「猿」は欲望を表し、その欲望が気ままに動き出さないように庚申さんの力で押さえつけいるのだそうです。欲に走らないように人間を戒めている・・・。重たい言葉ですね。
お地蔵さんのおべべも可愛らしい♡
本堂にも大小のくくり猿が沢山奉納されています。
「見ざる、言わざる、聞かざる」の3兄弟もいはります。
くくり猿に願い事を託して、その願いを叶える秘訣は欲を一つ我慢することだそうです。欲望が湧き上がったら、是非庚申さんを念じて御真言を唱えると霊験あらたかだそうです。
庚申さんの御真言は「おん でいば やきしゃ ばんた ばんた かかかか そわか」
あ、こちらにも「見ざる、言わざる、聞かざる」。
おお。灯篭にも「見ざる、言わざる、聞かざる」。
屋根にも「見ざる、言わざる、聞かざる」。
天気の良い日曜日だったので八坂はとても賑わっていました。
我が家にもやってきました。くくり猿。どこに下げて欲望をコントロールしようかしら。
西陣の西陣織屋で金襴を日々織っています岡本織物、身近に金襴製品を、という思いで「テーブルランナー」を作りました。どうぞご覧下さい。
クラッチバッグ等も作っております。弊社の金襴地をこのように使えます。
素敵な香りと本金のきらめきを胸元や袂、ポケットに潜ませてと言う思いで作りました。匂い袋でございます。
今日の織屋の賄いは、人参とわかめを巻き込んで蒸し煮にしたかしわ、出た出汁で野菜スープでした。かしわには山椒葱黒胡麻味噌ソースをかけて。