京都の節分祭 吉田神社~西陣織屋の金襴を探して

こんにちは。
さてさて、2月の3日節分会、京都の金襴織屋岡本織物、今日も織物織っています。

金襴を織り続けて100年以上。

だけれど紺屋の白袴で製品になったものをあまり見たことがありません。何せうちとこは織屋で、織られた物は仕立てられてそのまま神社仏閣に納められます。

うちの布ってどんな所で使われているんやろ?そんな疑問から隙を見つけては金襴を探しています。

今日は節分会なのですが、仕事で無理そうなので昨夜吉田山の節分祭詣でをしてきました。
吉田山にある吉田神社の節分祭は京都では有名で、夜店も沢山出ます。夜の暗い中、裸電球がいいかんじです。節電のためにLEDを使おうと思っている私ですが夜店は裸電球が良いなあ。

夜店をぶらぶら見ながらお参りしたのですが、神社にはあまり金襴が掛かっていないので期待していませんでした。

すると本宮に上って大元宮への石段に登る前に金襴発見。若宮社の下です。

吉田山の鹿 金襴
吉田山の鹿 金襴

この鹿の看板かかしら?と思ったら違います。日本の神社は賑やかだなあ。

吉田山の鹿 金襴
吉田山の鹿 金襴

京都市内には天神さんが沢山あって、牛の像は何度も見たことがあるのですが鹿さんです。

859年に建造された吉田神社はとても古い由来を持っています。権勢を誇った藤原氏が一門の氏神として奈良の春日大社四座の神を勧請したのに始まるそうです。後に、平安京における藤原氏全体の氏神として崇敬を受けるようになりました。春日大社は神として鹿を敬っています。それで鹿さんが鎮座してるんですね。
鎌倉時代以降は、卜部氏(後の吉田家)が神職を相伝するようになり吉田一族の血が続きます。徒然草で有名な吉田兼好さん=兼好法師は吉田一族の出身です。

吉田山の鹿 金襴
吉田山の鹿 金襴

金襴♡金襴地、青海波。帯地かもしれない・・・。波の中は金糸で波は箔糸でくくられています。

吉田山の鹿 金襴
吉田山の鹿 金襴

青海波は簡潔で躍動感があって良い紋様ですね。力強い!美しい。昔から愛されるわけです。私も大好きです。

今日は午前8時から節分当日祭がありました。鬼さんが来て子供を泣かせながら暴れていきます。それを皆で撃退すると言うなんともほのぼのとしたお祭りです。

昨日は18時より、平安時代から宮中で行われてきた古式による追儺式(ついなしき)が行われました。この神事は「鬼やらい」と称し、盾と矛を持った方相氏が青・赤・黄の三匹の鬼を追いつめ退散させます。方相氏とは魔や鬼を払う為に出てくる神様またはその神様に扮装する人々の事。昔は天皇や貴人達の御葬式の時には棺を載せた車の先導等を勤める役割の人々です。人々は黄金で出来た四つ目の仮面を被り、玄衣(黒い衣)に朱の裳(もすそ)を着用し、手には鬼を斬る大きな刀や矛・盾を持ち、疫鬼等を追い払いました。その木像が大元宮に飾ってあります。

吉田神社 方相氏像
吉田神社 方相氏像

どうやら、やっつける立場の人々が穢れに触れるからと言う理由でやっつけられてしまう立場にまわってしまった時代もあったようです。

吉田神社 方相氏像
吉田神社 方相氏像

木の隙間に沢山お金がささってます。私も刺してきました。なんだか楽しい。

しかし、節分と言えば寒くてしょうがないのが毎年の事でしたが、すごく暖かい節分でした。明日は立春。寒いのもいやですが、ぬくたい冬も気持ちが悪いです。

さて、ここでお知らせを。

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神社繋がりでもう一つ。

ディラン神社
ディラン神社

心斎橋鰻谷に「ディラン神社」が現れました。4月に来日公演を行うボブ・ディランを記念して過去の公演ポスター、プログラム、プレスリリース、コンサート会場で販売していたグッズなどの展示や映像の上映などを行うイベントスペースらしいのですが、「神社っていうのがええな」と思いましてん。開催期間は2014年1月31日(金)〜2月5日(水)明後日には終了です。
「ディラン好き」なMJこと、みうらじゅん氏はいらっしゃらないのかしら。

アイデン&ティティ ボブ・ディラン
アイデン&ティティ ボブ・ディラン