京都下京区 佛光寺の東のお地蔵さん~西陣織屋のお地蔵さん見物~金襴を探して

こんにちは。

京都西陣の金襴織屋、岡本織物です。

金襴というのは・・・、「金襴緞子」という言葉がありますが、一般的にはたぶん「豪華絢爛な布」という意味で使われていると思います。西陣中の織物業界で金襴といえば「神社仏閣を荘厳する布地」というくくりです。あ、表装地&お守り地も。神社仏閣だけではなくてお坊さんの着てはるお袈裟の布も金襴地のものが多いです。特徴としては和紙に金を漆ではった「金箔紙」を細く切った金箔糸を織り込んでいます。金が多用されるので豪華です。
もちろん今現在は安価版として銀箔を金色にした箔糸やフィルムを金にしたフィルム箔等も使用します。

昔は今のように電気がなかったので太陽の当たらないところは暗かったのですね。その暗いお寺の本堂の中などでろうそくや行灯のほの暗さで、飾られた金襴地や仏壇の金がきらきらと鈍く光ってさぞや威厳のある輝きを見せていたのだろうなと想像しています。
舞妓さんの白塗りも本来は「薄暗い中で見目美しく見えるように」という御化粧法です。昔は宴席といえども暗かったでしょうし、白塗りの目のふちの紅などが美しく見えたんでしょうね。今の蛍光灯の下では・・・・。

そのようなほの暗さの中で美しく見える金襴地を織り続けて100年以上。織ってはいるけれど製品は身近にありません。一体・・・金襴はどのように使われているのだろうかと探し出し始めて、今やお地蔵さんに掛かっている金襴地の写真も収集しだしました。お地蔵さん面白いです。

今日の金襴探しは下京区の佛光寺の近く。佛光寺は真宗佛光寺派の本山佛光寺です。一時は本願寺をしのぐといわれた大きなお寺です。このお寺の北側の道の名前にも「仏光寺通り」という名前がついています。
普段も参拝は自由ですし、たまにレイブパーティーなどもなさっている自由なお寺です。レイブパーティー、今年はあるのかな?お寺のサイトには書いていませんでした。

佛光寺の近くのお地蔵さん。祠が立派。防火体制ばっちりです。

下京区 仏光寺東
下京区 佛光寺東

中には、おお!仏壇です。とても立派なほこらですね。お地蔵さんも京都には珍しく立像です。そして念願の金襴発見。周りにちゃんと戸帳がかかってます。朱地の菊桐唐草ですね。

下京区 仏光寺東
下京区 佛光寺東

今日は金襴を見つけることが出来て良かった良かった。

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全正絹 金沢産本金箔糸引箔 の金襴地を使っています。

生活の中に香木の香りをどうぞ。

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