おはようございます。
京都のここらへんは台風被害はありませんでしたが太平洋沿岸部は大変なようで、色々心配です。どうぞどうぞ、くれぐれも各地の被害が少ないように。
私は日々、金襴を探しています。
金襴はどの様な所に使われているのか?
金襴の定義とはなんぞや?
kotobankによると
金糸を絵緯(えぬき)として文様を織り出した織物。中国では〈織金(しよくきん)〉という。織造期は宋代とされ,日本には鎌倉時代のころ入宋の禅僧が伝法のしるしとした袈裟の裂,あるいは書画などの付属品として持ち帰った。室町時代には朝貢の返礼として,また交易品として盛んに舶載されるようになり,それらのうちで茶道の仕覆(しふく)や軸物の表装などに用いられたものが〈名物裂〉として珍重され,今日に伝えられている。金襴の名称の起りは判然としないが,元代の《事林歴記》官民服飾の条に〈四品五品金袖襴〉とあり,これが袖と襴(衣の裾につく襞)に金文のある衣服と解釈されることから,襴に金文のある〈金襴衣〉の名が日本で転じて織物の名称として用いられるようになったと思われる。
というように金の糸を緯糸として柄を織り出した織物の事です。
帯や、神社仏閣の布として使われる事が多いです。
最近は帯地や金襴を使ったかばんや衣服、装飾品も多いです。
本金を使っているものはほとんどないといえキラキラ光る糸を織り込みますので華があって綺麗です。
しかし西陣で「金襴」と言えば帯は入りません。帯は「帯地」というカテゴリーです。
我が社は「金襴」に部類していて主に神社仏閣にて使用される織物を織っています。
でも、私、この仕事に就くまで神社仏閣の布と言われても全くピンと来ませんでした。
お寺に行っても神社に行っても布はあまり目に入っていなかったのです。
勿体無い事をした・・・。
昔の自分はまさか金襴織屋で働く事になるとは思っていなかった・・・。
まずそんな自分の為に「金襴と言う布は一体どんな所で使われているんだろう?それを探さない事には自分の仕事も始まらない」という事でお寺に金襴を探しに行きました。
しかし、金襴と言うのはお寺にしてみれば「晴れ着」なので法要などでないとなかなか掛かっていません。
特に我が社の手機物なんてものすごい法要でないと観る事さえ適いません。かくいう私も大きな法要中は仕事中だったりしてて自分の所の手機が掛かっているのなんて見たことありません。
勿体無い!
なので普段に金襴を目にする機会はあまりなく・・・。
その次に思い出したのがお地蔵さん。
京都にはお地蔵さんがいたるところにいはります。
そのお地蔵さんの中に普段着の金襴が掛かっているではありませんか。
せめてその布でも見て歩こう。
と言う事で、出掛けてはお地蔵さんやお寺、神社をうろつくのがライフワークになってきました。
楽しいです。
お地蔵さんの個性豊かな事!
あまり見えないお地蔵さんやあまりにぼろぼろのは載せてないのですが、「金襴なくてもこのお地蔵さんをブログに載せたい」と思う事が沢山です。
今日のお地蔵さんの中々の眼力。メヂカラです。
とあるスーパーの西側にあったお地蔵さん。
ここは我が社の氏神さん、御霊神社のお祭りのときにお神輿を追いかけてここまで来るんですが、このお地蔵さんにはいままで気が付きませんでした。
でも勿体無いですよね。
格子のお陰で素敵なお地蔵さんが見えないもの。
少しだけど近欄ありました。唐花です。
ほら、近づいたらすごい眼力。まるで胡粉を塗ったようななめらかな白い肌。
ああ、全体像を見たい・・・。
こんな小さな祠にこんな素敵なお顔のお地蔵さんがいはるんです。
これだけで京都の底力が・・・ありそうでしょ?