こんにちは。
お雛様。いかがお過ごしでしょうか?世界中のご家庭に桃の花の香りの満ちた素敵な桃の節句が訪れますことを祈っております。
能登産漆和紙本金箔糸を布に織り込む
弊社の西陣金襴の魅力は「本金引箔」にあります。
弊社の本金引箔の布地には「金沢産本金箔糸」が使用されています。
23金を薄く延ばしたものを漆を使って和紙に貼り、それを細く切った箔糸を一本一本手作業で織り込んでいきます。
なぜ23金か?24金は柔らかすぎて23金が糸にするのに丁度良い硬さなのです。
本金引箔を織る工程
引箔糸は絹糸のように杼(シャトル)に巻くことはできないため、箔糸は手で丁寧に引き入れます。
以下の画像は絹糸を織るときの「杼(シャトル)」。緯糸を管に巻くに詳しく記述があります。
引箔糸の織り込み
最高級品の金襴は、以下の画像のように一本一本手で引きながら布に織り込まれます。
あら?金沢産本金箔糸引箔という割には色が白いじゃない!とお思いになられると思います。
箔糸の裏側は和紙なので白く見えます。和紙に漆で金箔を貼ったのが本金箔糸なので、表面は金色、裏面は和紙の色です。
織り上がった布の表側は美しい金の輝きが現れます。
こちらのページに金箔糸を作っている動画があります。とても面白いのでどうぞご覧下さい。
https://okamotoorimono.com/weav/hakuito/←下の画像は箔糸を検品している図です。
引箔を織る技術
和紙に漆で金箔を貼った本金箔糸を、織る際には裏側を向けてセットします。
右側から竹べらを通し、竹べらの先で一本ずつ引き抜きます。この竹べらは長年使われて滑らかになっています。
裏を向けてセットした箔糸を右側から竹べらを左側まで通して竹べらの先で一本すくいます。そしてしゅっと引き抜いて織ります。下の画像が引箔用 竹べらです。先を触ってみると、使い込まれてとても滑らかなんです。
西陣織金襴の手織りの美しさ
このように、一越一越丁寧に織り上げられる手機の金襴は非常に時間がかかります。しかし、その美しさは格別です。
弊社のオンラインストアで販売させてもらっているものは引箔と特記していないもの以外は本金ではない金糸を使用した力織機での製織となります。