ススキノ 豊川稲荷札幌別院~西陣織屋が金襴をさがして

札幌は2月には大きなお祭りがあります。
雪祭り!

こんにちは。京都西陣の織屋、岡本織物です。今日はすすきののお話。札幌ですよ~。雪も綺麗で食べ物も上手い。良い街ですね。

大通り公園に大きな雪像が沢山出来る雪のお祭りです。

それと同時期にススキノでも氷のお祭りが開かれています。すすきの氷の祭典

すすきの氷の祭典
すすきの氷の祭典

駅前通の中央分離帯部分?に氷像群が置いてあります。カジキマグロにペガサス?

すすきの氷の祭典
すすきの氷の祭典

アイヌの守り神のふくろう(コタンコロカムイ)。

すすきの氷の祭典
すすきの氷の祭典

白鳥。綺麗。でもこれを見ているときはちょっと雪が強まってきた風と一緒に降ってきた時で、さ、寒い。夏にこんなんが見えたら気持ちよいでしょうね。

すすきの氷の祭典
すすきの氷の祭典

これは南洋っぽいお魚たちが一緒に凍っています。

すすきの氷の祭典
すすきの氷の祭典

首里城の中にお魚が入っていたのでした。

そんな氷像の置いてある駅前通の中島公園側・・・にある豊川稲荷。

豊川稲荷札幌別院は本名は曹洞宗玉宝禅寺(本院は札幌市清田にあります)
明治31年(1898年)に開創されました。

ホームページはhttp://www5d.biglobe.ne.jp/~gyokuhou/gyokuhou_001.htm平成14年から更新されていませんが、「~年輩の方でも見やすいホームページ~」という事で、文字サイズが巨大です。

すすきののメインストリートとも言うべき西3丁目と4丁目の間の「札幌駅前通」の所に赤い鳥居が見えます。

いや、なんか、懐かしいわ~。札幌出身の私は感慨深く。よく見たことはないけれど、よく前を通りました。懐かしい。今日はよく見てみることにいたしましょう。

ススキノ 豊川稲荷札幌別院
ススキノ 豊川稲荷札幌別院

朱の鳥居に積もった雪がいいですね。ロードヒーティングなのかしら。ここから入って左側の水子地蔵の祠にてここの方が屋根に上ってひたすら雪降ろしをしてはりました。「すいませ~ん。そこのスコップとってくれますか?上ったはいいけど、もう、凍ってて~。」と頼まれました。雪国は大変ですね。苦労して屋根に登ったらそこは凍っていてとてもこのスコップでは手が出なかった・・・。

私の実家にも「こんなに必要なのか!?」と思うくらい色んなスコップ(雪かきセット)があります。

ススキノ 豊川稲荷札幌別院
ススキノ 豊川稲荷札幌別院

山川豊ではなくて「豊川山」です。

ススキノ 豊川稲荷札幌別院
ススキノ 豊川稲荷札幌別院

中を覗くと、まあ、お稲荷様。なんだか白くて珍しい。
寒巌義尹禅師(比叡山にて初めは天台教学を学んだけれど、1241年(仁治2年)山城国深草の道元に師事。1253年(建長5年)に中国の宋に渡りました。道元の没後に日本へ帰国。)が鎌倉時代の文永元年(1264年)宗に渡って、同年日本に帰るために船に乗ったときに、海上に霊神が現れ、妙相端麗(調べたけれどよく解りません。相が妙だけれど端麗な?)稲穂を荷ない、手には宝珠を捧げ、白狐にまたがるお姿にてご神示があったそうです。

ススキノ 豊川稲荷札幌別院
ススキノ 豊川稲荷札幌別院
ススキノ 豊川稲荷札幌別院
ススキノ 豊川稲荷札幌別院

なんとなく珍しい白塗りのお狐さん。京人形のよう。アップに出来なかったのですが金襴の帽子と前掛けをつけてはります。

前の御額のお言葉は・・・

東海の一滴
北海に転ず
豊川の水浄く
寒巌の門深し

ススキノ 豊川稲荷札幌別院
ススキノ 豊川稲荷札幌別院

おお。立派な天井絵。

ススキノ 豊川稲荷札幌別院
ススキノ 豊川稲荷札幌別院

拝殿天井 「十二支絵文様図」70枚組

これはちゃんと時間をとって中に入れてもらってゆっくりみないと何が描いてあるのかよく見えません。

ススキノ 豊川稲荷札幌別院
ススキノ 豊川稲荷札幌別院
ススキノ 豊川稲荷札幌別院
ススキノ 豊川稲荷札幌別院

 

稲荷さんなのに曹洞宗。不思議な感じですよね。インドのダキニ(荼吉尼、荼枳尼、咤枳尼)天神をお稲さんとして祀ってはります。

 荼枳尼天(だきにてん)は、仏教の神(天)。インドのヒンドゥー教の女鬼(半女神)に由来する。
「荼枳尼」という名は梵語のダーキニー(skt:Ḍākiṇī)を音訳したものである。また、荼吉尼天、吒枳尼天とも漢字表記し、吒天(だてん)とも呼ばれる。一般に白狐に乗る天女の姿で表され、剣、宝珠、稲束、鎌などを持物とする。

ススキノ 豊川稲荷札幌別院
ススキノ 豊川稲荷札幌別院

御真言は
唵尸羅婆陀尼黎吽娑婆訶
オン シラバッタ ニリ ウン ソワカ  ふう。漢字出すの大変でした。

ススキノ 豊川稲荷札幌別院
ススキノ 豊川稲荷札幌別院

本殿の下、鳥居を潜ってすぐの所には恵比寿大黒天。

ススキノ 豊川稲荷札幌別院
ススキノ 豊川稲荷札幌別院
ススキノ 豊川稲荷札幌別院
ススキノ 豊川稲荷札幌別院

異国からの神を取り入れてしまうのがとても上手な日本人。外国はどうなんだろう。

ススキノ 豊川稲荷札幌別院
ススキノ 豊川稲荷札幌別院

~~~豊川稲荷 札幌別院 略縁起
愛知県豊川市曹洞宗妙厳寺は、ご本尊に寒巌義尹禅師伝来の千手観音を安置し、鎮守として禅師御感見の善神豊川枳尼真天を祀る
この善神は通称豊川稲荷と呼ばれ、その起こりは、七百数十年の昔、文永元年、寒巌義尹禅師入宗求法をおえ、帰国の為ご乗船の際、海上にて忽ち霊神現じ、妙相端麗にして稲穂を荷い、手に宝珠を捧げ、白狐に跨るお姿を御神示あり、禅師は深く感動せられ、帰国後示現のお姿を自ら刻み、守護神として祀られる。
これより代々相伝せられ、東海義易禅師により豊川の地に円福山妙厳寺を開創と共に鎮座し、東海地方の名刹となる。因みに「豊川荼枳尼真天」現じ給える時の御神示の中に真言あり「唵尸羅婆陀尼黎吽娑婆訶」と申す。
之を要約すれば、”正しい戒力により、悪事災難を除き、福徳智慧を得て苦を抜いて楽となし、悲しみ転じて喜びとなすことが必ず成就する”という意味である。
その分霊は、全国至る所に祀られており、当院は明治三十一年に別院として開創され、以来幾多の霊験を現じ今日に至る。(稲荷縁日毎月二十二日)
尚、一階には、清田区北野にある「曹洞宗 玉宝禅寺」の祖院として、仏事全般を司っている。
平成八年秋 大祭記念 院代 修導 記~~~

と書いてあります。

 

青春時代に通り過ぎていたお稲荷さんを20年経ってよく見てみることが出来て嬉しい。このお狐さんは色っぽいお狐さんでした。

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