京都嵯峨野の奥に清滝川という川が流れています。
愛宕念仏寺を越えて古いトンネルを通るとそこは清流の流れる嵯峨清滝町。右京区です。
清滝川は小野郷という京都の北が源流で、高雄の麓を通って清滝に達し保津川に合流する川です。清滝より上流の渓谷は錦雲渓、下流は金鈴渓と呼ばれています。美しい名前です。
愛宕山詣での方も多い土地なので京都の人には馴染み深い。
愛宕山は3歳までに登ると一生火事には無縁と言われている山で我が家にも「火迺要慎」(ひのようじん)のお札は台所に必須です。
その上り口となる「渡猿橋」のそばでお地蔵さんを見つけました。
清滝幸福延命地蔵尊。
立派なお堂ですね。昔から愛宕山に参る方々がお参りしてきたことでしょう。
「清滝幸福延命地蔵尊」。横には清滝川を眺める事のできる旅館「ますや」さんが営業中かしら・・・?ここ清滝は愛宕詣の宿駅として開けました。
洛西の名山と言われる愛宕山は1200年前に役小角(えん の おづの)によって開山。その後、愛宕山大権現が祀られて以来愛宕山は深く民衆の間で信仰されました。
建物の横に「四角に対角線の『枡』」の屋号が見えます。
渡猿橋。お猿さんが多かったのでしょう。清滝川は夏はBBQなどをする人々で賑わいますがお猿さん被害はないのかしら。初夏には蛍も有名で、駐車場の近くに「ほたるまつり」の看板があったので毎年行われているのかしら。
清滝幸福延命地蔵尊の御詠歌もあるようです。
ご詠歌(ごえいか)とは、仏教の教えを五・七・五・七・七の和歌と成し、旋律=曲に乗せて唱えるもの。日本仏教において平安時代より伝わる宗教的伝統芸能の一つである。五七調あるいは七五調の詞に曲をつけたものを「和讃」(わさん)と呼び、広い意味では両者を併せて「ご詠歌」として扱う。—ご詠歌
こちらは清滝幸福延命地蔵尊のご利益でしょう。
- 家内安全
- 無病息災
- 交通安全
- 学業成就
- 商売繁盛
- 道中加護
- 水子成仏
この7つの御利益があるようです。素晴らしい。毎年8月23日の地蔵盆には護摩焚の供養があるそうです。
さて、金襴織屋の岡本織物、金襴を探して日々カメラを片手に周っていますが金襴地発見です。ご本尊の写真の奥です。藤が七宝に配置された紋様の金襴。昔から藤の紋様は愛されてきました。しっとりと美しい紋様ですね。
金襴の戸帳もしっかりかかっています。
卍はて刺繍の唐草紋様。奥の銀の金襴地は散雲丸龍の金襴地。
今日の織屋のまかないは、豚肉、厚揚げ、大根を炊いたん。大根はぴらっぴらの薄さでしんなり美味しいと思います。