信用交換所の信用情報2022/3/14に掲載して頂きました。

先日行われた第3回 京都インターナショナル・ギフト・ショー2022でのトークショー、「西陣NEXT 555年の歴史から紐解くサステナブルな日本のものづくり」の記事を信用交換所の信用情報2022年3月14日版に掲載して頂きました。

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信用情報2022年3月14日版
信用情報2022年3月14日版

(12) 3月14日(月) 2002年(伶和4年)信用情報

(第3種郵便物認可) 業界短信

第3回京都インターナショナルギフトショー2022

「西陣呼称555年記念」をテーマにトークショー開催 9・10日の2日間、みやこめっせで開催された「第3回京都インターナショナルギフトショー2022(主催:ビジネスガイド 社)」の会期中、トークショーが行われた。

1階第1会場にイベントスペースが設置され、9日13時30分から「西陣NEXT 555年の歴史から紐解くサステナブルな日本のものづくり」をテーマに、ライフプロデ ューサーの北河原純也氏をコーディネーターに、冨家靖久とみや織物株社長(上京区、帯地製造)、山崎徳子岱﨑織物株社長(同、美術織物製造)、岡本絵麻 「西陣・岡本」岡本織物専務(同、金襴織物製造)のパネラー3人が登壇。

冒頭、北河原氏から「『西陣』ってどんな街かと聞かれると、一般の人には ぼんやりと『きものが創られている街』といったイメージを抱かれると思いますが、地名の由来やさまざまな織物が創られていることをご存じの方は少ない かと思われます。西陣織に携われるパネラーの方々に、西陣についてお話いただきます」とバトンが渡され、「西陣織が創られるにはまず『図案(意匠デザイン」が起こされ、織物の設計図である『紋図』と『紋紙」が作られます。 その後糸の加工に移り・・・など最後は織機で織り上げて織物が完成します。ここにたどり着くまでに様々な工程を経て一つの織物が出来上がります。多くの職人さんたちの分業によって西陣織は成り立っています」と解説した。

続いて、フリートークに移り、富家氏は「私どもは帯のメーカーですが、現在は帯にとどまらず、美術品やインテリア製品など多様な織物を製織しています。それを実現するためには広幅の織機が必要で、幅120センチに対応する織機を導入しました。長い歴史の積み重ねで多種多様な意匠デザイン(図案、紋図、紋紙など)があり、極めて芸術性の高い意匠デザインを帯だけでなく、他の織物に転用することで新しいビジネスができると確信しています」と話す。

山崎氏は「弊社では金機織物を製造していますが、金の中でも『表装裂地」 を作っています。掛軸の表装が主ですが、今は柄の小さい薄地の織物を得意としていますので、名物裂や復元織を主力にしています。さらに他の用途開発を手がける中で、ホテルのランチョンマットの受注を頂いたり、海外のデザイナーからドレスの受注を頂いています。特長は、小ロット受注が可能なことと、発注者の要望にきめ細かく対応できる体制を整えています」と話す。

岡本専務は「当社は神社仏閣に納める金襴様物を制作しています。これらの商品は代理店から直接ユーザーのお寺や神社に納入される商品で、一般の消費者に出回ることがありません。私は北海道生まれで、京都西陣に嫁いできましたが、この素晴らしい織物には可能性がある。もっと一般に広げたいという思いの中で、予算とSEOの壁にぶち当たりつつ、試行錯誤を繰り返しながら『西陣岡本』の名称でネットショップを立ち上げています」と話した。

インターナショナル・ギフト・ショー2022・トークショー
インターナショナル・ギフト・ショー2022・トークショー

左から冨家靖久とみや織物株社長、北河原純也氏山崎徳子岱﨑織物株社長岡本絵麻小野澤 光紀氏(京表具小野澤 代表